2025/01/31 09:12:44
  • 東雲研修センター  ニュースレター No.68

  東雲研修センター  ニュースレター No.68
{COL2}様

 いつも東雲研修センター及び公式HPをご利用頂きましてありがとうございます。

   昨今、様々な分野で「人手不足」が嘆かれていて、深刻な社会問題になっています。人手不足が会社経営に影響を及ぼしている企業は実に全体の7割を超えていて、企業はこれらの課題を理解し、適切な対策を講じる必要があります。私たちの業界にも関係するこの問題について、今回は皆さんと一緒に学んで行きたいと思います。


                                  橋本総業株式会社
                                  東雲研修センター事務局


INDEX
【1】研修情報‥‥東雲研修センター 定期研修情報
【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座‥‥【人手不足の現状】
【3】人手不足の対策
【4】なるほど講座ダイジェスト版がスタート
【5】編集後記‥‥エコ次郎の小ネタ横町
 
【1】東雲研修センター 定期研修情報
 東雲研修センターの定期研修は、直接のお客様だけでなく、メーカー様や関係団体、橋本総業(株)と多少でも関係のある方々でしたらどなたでも受講できます。
 現在東雲研修センターで募集している研修のご案内です。特徴は、座学だけでなく研修によって現調、試運転、設置、組立などの実習が含まれていて、ホームページから申し込みが出来ます。是非ご検討下さい。




【現在受講生募集中の直近4ヶ月の研修一覧】
2月18日(火)キッチン現調・施工研修10:00〜16:008,000円15名
2月27日(木)便器・WL設置研修10:00〜15:0012,000円*15名
3月27日(木)エアコン施工研修10:00〜17:0012,000円10名
4月8日(火)システムバス現調研修10:00〜15:008,000円15名
5月13日(火)エアコン施工研修10:00〜17:0012,000円10名
5月16日(金)ガス可とう管資格研修10:00〜17:0017,000円30名
5月27日(火)便器・WL設置研修10:00〜15:0012,000円*15名

*便器・WL設置研修は、受講料を改訂しました。10,000円⇒12,000円となります。

 ◎東雲で開講の研修は昼食をご用意しています。
 ◎受講料は税込です


2025年度(上期)までの研修スケジュール・お申し込みは こちらから


【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座
本日のお題 【人手不足の現状】
エコ娘 エコ次郎先生、こんにちは! 先生、近年いろんな業種で「人手不足」って言っているじゃないですか。そう聞くから「へぇそうなんだ」って思うけど、実際はどうなんですか?そんなに言うほどなんですか?今日は絶対にこれを質問しようと思っていたので、教えてください!
エコ次郎 エコ娘くん、こんにちは。エコ娘くんは昨今の社会問題にも関心があって偉いですね。
我々に関係する建築・建設業界も運送業界も含めて、あらゆる分野で人手不足になっていて、とても深刻な問題なんですよ。
エコ娘 ありゃ、本当だったんですね...。でも、どうしてそうなっちゃったんですか?
エコ次郎 日本は超高齢社会で、少子化に拍車が掛かっていますよね。今年2025年は高齢者人口が約3,500万人になると推計されていて(2025年問題)、さらに2030年には日本の人口の3分の1が65歳以上になると言われているほどで、現在もその状況に近付いているのは言わずもがな。生産年齢人口が減少するとあらゆる業界で人手不足に陥ってしまいますが、高齢者の就労者が多い建設業では、特に深刻な状態になる可能性が高いです。今も既にその影響は出ていて、例えば今年の4月から開催される大阪万博は、随分前から工期が遅れていると騒がれていました。その原因は、資材価格高騰や慢性的な人手不足で建設業者との価格などの条件が折り合わず、契約不成立の状況が続いたこと、加えて2024年4月から「建設業の残業規制」がスタートしたことが大きいです。

実は2024年3月までは残業時間に関する原則が存在せず、言ってしまえば無制限に工事を進められる状況だったんです。しかし規制が始まったことで、月45時間を超える残業が不可になってしまいました。元々の人手不足に加えて労働時間の規制。打開策は「工事に携わる人の数を増やす」しかないのですが、残念ながら建設費もギリギリの状況で人手を増やすのは容易ではなく、現状万博の工事は開幕に間に合わない見通しのようですね。
エコ娘 開幕に間に合わない?!それでもやらなきゃならないんですかね、万博って・・・。私はそういうの全然わからないけど、個人的には全部揃った形で華々しく開幕して欲しいな。

先生、前にトラックの運転手さんも時間外労働に規制が掛かって、「一度に荷物を運べる距離が短くなった」とか、「そもそも仕事がキツイからなり手がいない」って勉強したと思うんですけど、他の分野でもそういったことって起きているんですか?
エコ次郎 とても良い質問ですね。
建設業・運送業と同じく2024年4月から時間外労働の上限規制が始まったのが、医師です。医師の過重労働と、それに伴う健康被害が深刻な社会問題になっていて、令和4年の医師の勤務実態調査(厚生労働省)によると、年間換算で休日や時間外労働が960時間を超える医師の割合が全体の21.2%、1920時間を超える医師も全体の3.7%を占めていました。これだけハードですと誰だって少しでも環境の良い病院で勤務したいですから、偏在で医師不足に陥っている病院ではさらに時間外労働は増えてしまいますよね。
エコ娘 えっと...、え? ええ?? 1920時間??
1920時間÷24時間=80... ええーーーっ!!24時間ずっと働き続けたとして年間80日も残業?!そんなの患者を治す前にお医者さんが病気になっちゃうじゃないですか!!
エコ次郎 その通りなんです。医師の過労は、患者への医療サービスの質を低下させるだけではなく、医師自身の健康リスクを高めますし、最悪の場合医療事故の原因となることだって考えられますよね。さらに、高齢化に伴って医療需要は増すばかりで逼迫傾向。医師不足の現状では、医師の健康を守り、労働環境を改善することが益々求められているのです。
エコ娘 言われてみれば私の地元の大きな病院も、いつ行っても壁に採用情報が貼ってあって、常に主要な科の常勤医師を募集してますよ。ちょっとマイナーな科だと週に1回非常勤の先生が来てくれるだけで、診察は予約者のみだったりもするから、やっぱり医師の人手不足も深刻なんですね...。

先生、話しは戻るんですけど、人手不足の分野で働き手が今より少しでも楽になるように、長期的な目線で何かできる対策ってないんですか?
エコ次郎 エコ娘くん、大変良いところに触れてくれました。
人手不足が職場環境に影響を及ぼしていると感じている割合は、実は企業側よりも働く側の方が高く、労使間でのギャップが最も大きいのが「従業員の働きがいや意欲の低下」「離職者の増加」の度合いなんです。ですので、エコ娘くんのご指摘通り、長期的な目線でできる対策を企業側はなるべく早く講じなくては、さらなる人手不足を招く結果となりますので、次の項目では取り入れるべき対策についてご紹介したいと思います。

エコ娘 どんな方法があるのか楽しみです。よろしくお願いします!
エコ次郎 はい、お任せください(^^)

【3】人手不足の対策

 「人手不足解消へ向けてどうすればいいか」という課題に対して、最も有効な対策は、直接的な要因を解消することです。しかし、ステークホルダーの協力が不可欠ですぐには難しかったり、企業が単体で改善するのは難しい課題も多かったりするのが現実ではないでしょうか。
 人手不足の対策はいくつか存在しますが、どれか1つを行えば良いのではなく、複数を取り入れていくことが大切です。


労働条件の改善
 社員のモチベーションを向上させ、人材を引き留めるためには、高い水準の給与体系の構築や福利厚生の充実が重要です。給与水準が業界平均以上であったり、ボーナスや昇給制度が明確に定められていたりすると、社員は組織にとどまりやすくなるでしょう。
 また、社員のワークライフバランスを支援し、働きやすい環境を整備することも重要です。例えば福利厚生として、リモートワークの導入、育児支援、特別休暇、特別手当などの制度の充実や有休取得のしやすさが挙げられます。
 兼業・副業を許可することも有効です。終身雇用が当たり前の時代には、兼業・副業は原則禁止という企業が多数派でしたが、現在では能力や本人の希望に適した柔軟なワークスタイルが広がっており、兼業・副業を許可する企業も増えつつあります。


テクノロジーの活用
 テクノロジーを活用して業務の効率化や自動化を進めることで、少ない人数でも生産性を維持できます。業界に応じた最新の技術やツールの導入、業務プロセスの見直しを行い、社員の負担を軽減させるのが目的です。
 また、自動化やデータ分析を活用することで、業務の効率化や生産性の向上が可能です。組織は最新の技術やツールを導入し、業務プロセスを見直し・改善により、社員の負担を軽減できるでしょう。さらに、データ分析によってリソースの適切な配置や人材プランニングが可能となります。これにより、人材のニーズやスキルのマッチングを把握し、適切な人材の確保につなげることができます。
人手不足を解消するためには、テクノロジーの活用と適切な人材プランニングの両方が重要です。


外国人材の活用
 外国人材の積極的な受け入れは、人材不足の緩和につながります。外国人材を採用する際には、言語や文化の違いに対応するための研修プログラムや、ビザの取得プロセスのサポートなどが必要になります。多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れるのは、組織の柔軟性や競争力の向上にも寄与するでしょう。
 しかし、外国人材の採用には特定の課題が存在します。言語や文化の違いによるコミュニケーションの障壁や、異なる労働習慣や価値観の理解が求められます。そのため、組織はカルチャートレーニングを提供することが重要です。カルチャートレーニングとは、外国人材に対して異文化間の理解を促進し、円滑なコミュニケーションと効果的なチームワークを実現するためのスキルや知識を提供するプログラムです。 




 中小企業が直面する人手不足は、企業の成長にとって大きな障害となり得ます。しかし、これらの課題を理解し、適切な対策を講じることで、企業はより強力な組織を構築し、競争力を高めることが可能です。短期的な解決策に加えて、長期的な視点でのスキルアップや採用戦略の見直しも必要です。中小企業がこれからの厳しい労働市場を乗り切るために、今こそ行動を起こす時です。

 
【4】なるほど講座ダイジェスト版がスタート


2人の会話で楽しく学ぶ『エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座』が、この度ダイジェスト版動画になりました!

◎ダイジェスト版動画集は こちら!

 話題になっている事柄や、その時に起こっている問題等を題材に、メルマガではエコ次郎先生が高校生のエコ娘に分かりやすく説明をしていますが、ダイジェスト版では1つのお題が2〜3分にまとめてあります。メルマガとは違い、BGMとイラスト入りの動画で楽しく気軽に見られるようになっていますので、お仕事の合間に、休憩中に、コーヒーを飲みながら、いつでもサクッとご覧いただけます。今後、掲載数は増えていきますので、ぜひご活用ください。


★ピックアップ★
◎お題『ヒートショック』は こちら!

 冬に危険度の増すヒートショックについてご紹介しています。
ヒートショックが起きるメカニズム、起こさないための対策方法をイラストを交えながら3分強で学べる内容となっています。


 
【5】編集後記 〜エコ次郎の小ネタ横町〜

 皆さま、こんにちは。エコ次郎でございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 今日は、最近私が知った画期的なアプリをご紹介したいと思います。ある日TV番組で、フードロス削減に気軽に参加できるアプリを特集していました。その名も「TABETE」。TABETEに登録されているお店の中で、「今日はこのままだとフードロスになってしまいそうな売れ行きだな」と困っているお店から「レスキュー依頼」が掲載されます。良く利用しているお店や、気になっていたお店などをお気に入りに登録しておくと、レスキューのお知らせが届くようになります。消費者は「ロスになってしまいそうな理由」や「受取り可能時間」を確認した上で協力しようと思ったら、レスキューに向かう時間を決めて、アプリ上で決済を完了させます。事前支払いですのでお店での受取りもスムーズ。仕事帰りでもサクッとレスキューができて良いようです。

 私はまだレスキューに向かったことは無いのですが、レスキューのお知らせを見ていると、ケーキやお弁当など、賞味期限の短いものが多いようです。あとは、ホテルの朝食バイキングの残りを詰めたお弁当や、惣菜パンの詰め合わせも比較的よく掲載されていますね。レスキューを依頼するお店側は、「自分たちが作ったものを廃棄するのは忍びないし、廃棄するよりは値引きをしても売れた方が助かる」という考えだそうで、まさに売り手と買い手がwin-winな素晴らしい方法だと思いました。

 安く買って、美味しく食べて、社会貢献ができる、良いですね。日本では毎秒約200kgもの安全な食品がロスになっているそうなので、より多くの飲食店がTABETEに参加してしてくれたらと思います。そうしたらお小遣い制のオジサンも嬉しい...

 


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