東雲研修センター ニュースレター No.65 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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{COL2}様 いつも東雲研修センター及び公式HPをご利用頂きましてありがとうございます。 皆さんは太陽光パネルのリサイクルについてご存知のことはお有りでしょうか?普及が進む太陽光発電ですが、寿命を迎える太陽光パネルが一気に増え、埋め立て処理場の逼迫が懸念される「2030年問題」が秒読み段階に入って来ました。現在は殆どを最終処理場に埋め立てていますが、2030年問題が来る前にリサイクルを義務化するべく国は対応を急いでいます。しかし、リサイクルを法律で義務付けても、実際にリサイクルの技術とシステムを構築しなくては意味がありません。そしてそれはいくつかの課題を抱えており、一筋縄では行かないのです。2050年のカーボンニュートラル実現の為にも、エネルギー安全保障の観点からも、太陽光発電は重要な役割を担っていますので、リサイクルの課題は重要なミッションです。 今回は、現在の太陽光パネルの廃棄について、また、リサイクルをするに当たっての課題は何なのか、にフォーカスして一緒に学んで行きたいと思います。 橋本総業株式会社 東雲研修センター事務局 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
INDEX | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【1】研修情報‥‥東雲研修センター 定期研修情報 【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座‥‥【太陽光パネルの廃棄およびリサイクルの課題】 【3】国内外で進む太陽光パネルリサイクルへの取り組み 【4】編集後記‥‥エコ次郎の小ネタ横町 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【1】東雲研修センター 定期研修情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
東雲研修センターの定期研修は、直接のお客様だけでなく、メーカー様や関係団体、橋本総業(株)と多少でも関係のある方々でしたらどなたでも受講できます。 現在東雲研修センターで募集している研修のご案内です。特徴は、座学だけでなく研修によって現調、試運転、設置、組立などの実習が含まれていて、ホームページから申し込みが出来ます。是非ご検討下さい。 ![]() 【現在受講生募集中の直近4ヶ月の研修一覧】
◎東雲で開講の研修は昼食をご用意しています。 ◎受講料は税込です 2025年3月までの研修スケジュール・お申し込みは こちらから | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【3】国内外で進む太陽光パネルリサイクルへの取り組み | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
太陽光パネルの大量廃棄が見込まれる2030年代に向けて、国内外で太陽光パネルのリサイクルに取り組む企業や自治体が少しずつ増えています。 【アメリカ】 エネルギー省(DOE)は2023年3月、太陽光パネルのリサイクルを担うSolarcycle社に補助金150万ドルを提供しました。2035年までの政府目標「電力部門のCO2(二酸化炭素)排出量ゼロ」の達成が狙いです。そして、Solarcycle社は同年5月に、世界的な発電企業AES Corp.とリサイクルサービス契約を締結しました。両社で協力し、使用済み太陽光パネルのリサイクルに取り組んでいます。2024年には使用済み太陽光パネルからソーラーガラスを製造する工場の建設も発表され、2026年の稼働を目指しています。 【ヨーロッパ】 ヨーロッパでは2007年、使用済み太陽光パネルのリサイクルシステム構築を目的とする非営利団体PV CYCLEが設立されました。PV CYCLEは欧州太陽光発電協会・ドイツソーラー産業協会・太陽光パネルメーカー6社からなり、ベルギーに本部を置いています。加盟企業から徴収した会費で運営され、設備回収から処理までを担う団体です。 PV CYCLEでは2010年のシステム運用開始から約5年間で、ヨーロッパ全域から13,000t以上の太陽光パネルを回収した実績があります。2012年のWEEE(Waste Electrical Electronic Equipment)指令改正以降は、製造者が各国の国内法を遵守するためのサポートも行っています。 【福岡】 福岡県では、各地に点在する廃棄パネルの情報をクラウド上で共有し、効率良く回収・リサイクルする「廃棄太陽光パネルスマート回収支援システム」の運用を令和3年から開始しました。 システムに登録するのは、メンテナンス・収集運搬・リサイクルを担う各事業者で、メンテナンス業者は収集・リサイクルの手配を一元化でき、収集業者は効率的な回収ルートが分かるなど、多方面にメリットがあります。また、住友商事株式会社/三井住友ファイナンス&リース株式会社/SMFLみらいパートナーズ株式会社/株式会社アビヅ/株式会社SMARTの5社では、2024年から使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクル事業に向けた実証実験への取り組みを開始しました。主な実証実験の内容は、「サプライチェーン構築のために必要となる使用済太陽光パネルの確保」と「リユース・リサイクルされた太陽光パネルの販路確立」です。5社は、廃棄パネルの排出がピークを迎える2030年代までの持続可能なサプライチェーンの構築を目標に掲げています。 【株式会社新見ソーラーカンパニー(岡山県)】 同社は、太陽光パネルを95%リサイクルできる熱分解処理装置の開発に成功。廃棄太陽光パネルのアルミフレームを取り外して投入すると、600度以上の過熱水蒸気で封止材(接着剤)やバックシート(プラスチック材)は気化させ、重量ベースで7割を占めるガラス片や、銅線、電池セル(シリコン、銀など)に分解して取り出すことが出来ます。処理能力は1時間に10枚、24時間365日稼働すると、最大で年間9万枚(1枚1.7×1メートル、約2000t)程度になる見込みです。1号機は倉敷市の西建設に廃棄物処理の許可手続きなどを経て、2025年度中に引き渡される見通しです。この他にも3号機まで導入の準備をしており、全国展開を進めています。 これと併行して、廃棄太陽光パネルから新しい太陽光パネルをつくる水平リサイクルの実現を目標に、一般財団法人PVリボーン協会(同県西粟倉村)を立ち上げ、再生・循環の仕組み作りや技術開発にも取り組んでいます。 【ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社(長野県)】 2005年より太陽光パネルのリユース事業へ本格的に乗り出した同社は、洗浄→機能測定→評価の工程を経てパネルの性能を保証。絶縁状態や出力量のチェックで合格すれば再販、不合格ならリサイクルに回し資源化します。これまでに14万枚を超える様々な中古モジュールを検査し、故障要因を分析して来たデータを活かし、厳格な中古太陽電池モジュールの審査基準「REBORN」を構築。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「再販時に必要な性能評価ガイドライン案」の素案作りにも協力、貢献しました。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
【4】編集後記 〜エコ次郎の小ネタ横町〜 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
皆さまこんにちは、エコ次郎でございます。やっと本格的な秋になったと思ったら、もうクリスマスケーキやおせち料理の予約が始まりました。早くないか?と思うけれど、年末までもう2ヶ月なんですよね。時間の流れが早いです。いや、早過ぎますね...。 さて、今回は日本橋を走るUber Eatsのデリバリーロボットの話題です。先日ふと気が向いて、東銀座から神田まで歩きました。東京駅に近い昭和通りの信号で止まった時です、目の前に深緑色の箱が信号待ちをしていました。背が低いので旗が立てられていましたが、あまり目立たないので存在に気づかず、意外と足を引っ掛けてしまいそうになる方が多かったです。信号が変わると箱の上部のランプが点き、まあまあなスピードで渡って行きました。その後もデリバリーロボットは歩道を走り、行き交う人の間を上手い具合に進んではまた次の信号で一緒になる、の繰り返しで、恐らく400mくらいは私の近くに居たと思います。最後は脇道に曲がってしまったので別れてしまいましたが、依頼主が商品を受け取る場面も一度見てみたいと思いました。 しかし都会のど真ん中は、地方と違って時代の進化が凄まじいですね。新しい革新的なサービスの発表を聞く度に「これは凄い!」と驚きますが、地方にはなかなか反映されない事も多く、全く別の国のことのように感じる事もあります。 話は戻って、非常に便利に感じたデリバリーロボットですが、後ほどGoogle検索して出て来たサービス発表時の動画では、発進する際には音声で周囲への呼びかけがあったのですが、実際は無言のまま走り出し、それも速度が速く、“ロボットが人を避けている”と言うよりかは、“人がロボットを避けている”感じで、いずれ事故が起きる予感がしました。既に実用化されて半年以上が経っているようですが、安全面が更に強化されたら益々活躍に期待が膨らみますね。私は残念ながら対象区域にはおりませんが、静かに今後を見守りたいと思います。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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