2024/09/30 11:09:48
  • 東雲研修センター  ニュースレター No.64

  東雲研修センター  ニュースレター No.64
{COL2}様

 いつも東雲研修センター及び公式HPをご利用頂きましてありがとうございます。

 来月の11、12日に東京みらい市が開催されます。皆さま、ぜひ東京ビッグサイトへお越し下さい。
先日みらい市のスローガンの一部に変更が生じ、初めて「DX」が加わりました。良く目にするDXですが、実はちゃんと理解していないという方も多くいらっしゃるのではないかと予想していますので、みらい市前にしっかり知識を深めて頂きたく、今回のテーマはDXとは?IT化との違いは?にしました。みらい市以外でもDXは多く取り上げられていますので、ぜひIT化との違いを明確にされては如何でしょう?



                                  橋本総業株式会社
                                  東雲研修センター事務局


INDEX
【1】研修情報‥‥東雲研修センター 定期研修情報
【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座‥‥【DXとは?IT化との違いは?】
【3】身近なDXの例
【4】編集後記‥‥エコ次郎の小ネタ横町
 
【1】東雲研修センター 定期研修情報
 東雲研修センターの定期研修は、直接のお客様だけでなく、メーカー様や関係団体、橋本総業(株)と多少でも関係のある方々でしたらどなたでも受講できます。
 現在東雲研修センターで募集している研修のご案内です。特徴は、座学だけでなく研修によって現調、試運転、設置、組立などの実習が含まれていて、ホームページから申し込みが出来ます。是非ご検討下さい。




【現在受講生募集中の直近4ヶ月の研修一覧】
11月8日(金)ガス可とう管資格研修10:00〜17:0017,000 円30名
11月21日(木)エアコン施工研修10:00〜17:0012,000円10名
12月3日(火)エアコン施工研修10:00〜17:0012,000円10名
12月12日(木)配管接続研修10:00〜14:008,000円15名
1月16日(火)ガス給湯器・ハイブリッド給湯器現調研修10:00〜15:008,000円15名
1月28日(火)システムバス現調研修10:00〜15:008,000円15名

 ◎東雲で開講の研修は昼食をご用意しています。
 ◎受講料は税込です


2025年3月までの研修スケジュール・お申し込みは こちらから


【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座
本日のお題 【DXとは?IT化との違いは?】
エコ娘 エコ次郎先生、こんにちは。あれ、何してるんですかー?
エコ次郎 エコ娘くん、こんにちは。
来月東京みらい市が開催されるのですが、「7つのみらい」の内の1つに変更が出たので直しているんです。
エコ娘 へぇ、もうすぐじゃないですか。準備って大変なんですね。
せっかくだからちょっと覗いちゃお〜っと♪ ふ〜ん、ITからデラックスに変わったのかぁ。
エコ次郎 デラックス??ああ、これですね。確かにデラックスと読む場合もありますが、ここでは「DX(ディーエックス)」と読むんですよ。
エコ娘 えっ、そうなんだ!?きゃー何か恥ずかしいです(笑) でも、何ですかDXって?デラックスと何が違うんですか?
エコ次郎 デラックスは英語のdeluxeで、高級であったり豪華であることです。マツコデラックスさんのお名前はこちらですね。
みらい市でのDXは「デジタルトランスフォーメーション (Digital Transformation)」の略で、直訳すると「デジタル変革」という意味になります。経済産業省が「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義付けていて、分かりやすく言うと「企業がデジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを根本から革新する取り組み」です。
エコ娘 難しい......。けど、何となーく分かったような、分からないような。少しは分かったと思いたい!(笑)
良く聞く“IT”とは違うんですか?
エコ次郎 これは良く出る質問ですね。
ITは「インフォメーションテクノロジー (Information Technology)」の略で、「情報技術」を指します。簡単に言うとコンピューターやインターネットなどを使った技術のことで、PCやスマホ、メール、インターネット、キャッシュレス決済、交通系ICカードなどなど、私たちの身近にはITが溢れているんですよ。
そして、IT化「既存の業務プロセスは維持したまま、その業務の効率化・強化を図るためにデジタル技術やIT・データ活用を導入すること」を指します。例えば、通販の申込みは一昔前は紙か電話でしたが、それが24時間365日対応のネット申込みを導入することで、効率良く、より多くの注文を受けられるようになったり、病院の予約状況の確認から予約・キャンセルもネット上で完結出来る「病院Web予約システム」の導入によって、いつでも都合が良い時間に予約が取れるようになったのも身近なIT化の例です。つまり、IT化による変化は「量的変化」と言えます。
一方、DXは「人々の生活を良い方向に変化させるような製品・サービスやビジネスモデルの変革を起こすもの」で、DXによる変化は「質的変化」と言えます。
エコ娘 質的変化??
エコ次郎 はい、質的変化です。IT化が「既存プロセスの生産性を向上させる」のに対して、DXは「プロセス自体を変化させる」のです。単に「作業時間が減る」「作成プロセスを自動化する」などの分かりやすい変化ではなく、「顧客との接客方法がデジタルを通じて根本的に運用が変わる」「デジタルを用いて物流の配送計画における確認プロセスが抜本的に変わる」など、会社全体に関わるようなドラスティックな変化であるのが特徴です。

例えばネットショッピングですが、単に注文を受けるだけではなく、AIを活用して一人一人の求める商品や好みの色や形などを分析し、決済の前におすすめ商品を提示して追加の購入を促したり、繰り返し購入されているお気に入りの商品には特別にクーポンを発行して更なるリピートを求めたりすることで、売り上げを伸ばすことが期待されます。

また、そう言った商品はまとめて倉庫で管理されていますが、商品の管理システムでも昨今はDXが鍵を握っています。
まず、IoTを活用した倉庫内の荷物の監視・管理、在庫管理(欠品・過剰)を行うことで、荷物の動きを俯瞰できるため在庫の過不足をすぐに是正でき、機会損失の防止や無駄のない在庫管理、保管スペースの最適化などが図れます。荷物を適切に管理できるため、品質管理にもつながります。
次にピッキングですが、ロボットを導入することで限られた人数での業務遂行が可能になり、人手不足の課題解決となります。また、一人ひとりの業務負担も減り、作業する人の健康管理につながることも期待できます。人の手による作業では、個人の能力差やその時の体調・状況などにより作業品質にバラつきが生じ、エラーが起こるリスクも低くはありません。ですが、倉庫DXによりテクノロジーの力を借りて作業の自動化・効率化ができれば人の手に頼るところが減り、作業の標準化や品質の向上、エラーの削減が期待できるのです。
エコ娘 確かに、体調が悪いと集中力も下がってミスもしやすくなるし、重たいものを運ぶのも男性と女性とでは限度が違うから、同じ負荷で同じだけの動きを求められちゃうと女性はキツイですしね。男性でも力仕事が苦手の人もいるだろうし。そう思うとDXって絶対に無視できないですね!
エコ次郎 そうですね。2021年に国・地方行政のIT化やDX推進を目的としたデジタル庁が創設されて、日本全体でDXを進めようとする気運が高まっているんですけど、DXに取り組む企業が増えている一方で、「現状で問題なし」と変化を望まない企業も少なくないんですよ。
エコ娘 そうなんだ。でも、現状に問題が無いって考えているなら、DX推進を特段急ぐ必要もないってことなんですよね?
エコ次郎 いや、決してそうではないので国も危機感を感じて力を入れているんです。
世界中でデジタル化が進み、インターネットを介して誰もが様々なサービスを受けられるようになりましたよね。日本にも多くの外資系企業が事業参入して来て、更にデジタル技術を活用して資産を持たずに事業を展開するスタートアップ企業も生まれるなど、市場状況は大きく変化しています。そしてそれに伴い、ユーザーの消費動向やニーズも多様化・複雑化しています。このような状況において日本の既存企業が生き残るためには、従来のマーケティング方法を変え、顧客のニーズを満たしたサービスを提供し、競争力を高めて行く他無いのです。DXを導入しマーケティング業務そのものをアップデートすることで、マーケティング過程の効率化を図り、多様化する顧客のニーズを素早く掴むことが容易になりますし、サービスの改善や新たなサービスの創出など、市場での競争力を高めることも可能になるのです。
エコ娘 そ...そうなんだ!?まさかそんなに大きな話しだとは思ってなかったんで、かなりびっくりしてます!!
あ!でも言われてみれば、前にTVでそういう内容の特集を見たことがあるなぁ!

私が見たのは地方の旅館で、グローバルな話しではなかったんですけど、そこは帳簿も予約票も昔ながらの手作業が多くて、ITには疎いんです。従業員もそれぞれの持ち場しか担当したくないから融通が利かなくて、お客様にも迷惑が掛かっているけどそこは見て見ぬふり。その代わり宿泊料金は安い。でも、空室が多いから人件費とか光熱費とか食材費とか、どこを取っても無駄が多くて改善の余地しかないんです。そこで、経営コンサルにお願いして、ITを導入して経営の全ての見直しと従業員の教育を徹底的にし直して、思い切って毎週決まった曜日を休館日にして全従業員がしっかり休めるようにしたら、みんなの士気も高まって素晴らしい旅館に生まれ変わって売上もぐんぐん伸びて立て直し成功!っていう内容でした。そっか、あれもDXの話しだったんだ。今急に思い出しました。
エコ次郎 まさにソレですね!良くその旅館のエピソードがDXだと気付きましたね。さすがエコ娘くんです。
エコ娘 だって、あんなにやる気の感じられなかった旅館が生まれ変わるなんて本当に驚きしか無かったから、逆に忘れられなくて(笑) 他にも、地域のアクティビティと連携して地域全体の活性にもなっていたし、1つの連絡が全ての従業員と瞬時に共有できるシステムを導入して館内の状況を全員が把握できるようにしていたり、最初にエコ次郎先生が言っていた「企業がデジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを根本から革新する取り組み」にドンピシャだなって思って。
うん、やっぱりDX推進は必須ですね!
エコ次郎 今回はエコ娘くんに上手くまとめて頂いた感じですね。ありがとうございます。
やはり、自分たちでは気付けなかった改善点がDX推進することで見えて来て、その先の発展に繋がって行きますし、日本の企業が国内にとどまらず海外でも活躍できるようになるのもDX無くしては語れませんので、ぜひ日本のDX推進を頑張って行きたいですね。
さて、少し難しい印象を持たれたであろうDXですが、実は私たちの身の回りでも結構取り入れられていて、知らないうちに使いこなしているサービスがあるので、次の項目ではそう言った身近なDXをいくつかご紹介したいと思います。
エコ娘 それめっちゃ知りたい!よろしくお願いしまーす!

【3】身近なDXの例

 私たち消費者も知らず知らずのうちにDXが生活に取り入れられ、そして使いこなしています。家を一歩出ると必ずと言っても良いほどDXに触れていますので、どんなものが実際にDXとして浸透しているのかいくつかご紹介したいと思います。



【タクシー配車サービス】
 Uber TaxiやDiDiといった配車サービスは、DXによって刷新されたサービスの一列です。タクシーの乗車は従来、道端や駅前のタクシー乗り場でタクシーを捕まえる必要があり、タクシー側も街中を走行したり、待機したりしながら乗客を探す必要がありました。
しかしこれら配車サービスを使用すれば、乗客はアプリおよびGPS機能でタクシーを呼ぶことができ、タクシー側も乗客を探す手間を省いて効率よく集客できるので、無駄な走行のカット、燃料費の削減ができます。


【フードデリバリーサービス】
 フードデリバリーサービスとは、店舗で調理した商品が配達員を介して手元に届くサービスのことで、Uber Eatsや出前館などが良く知られています。
昔ながらの「出前」と大きく異なる点は、デジタル端末を使用しているかどうかです。出前の場合、注文方法は電話が基本ですが、フードデリバリーサービスはWebブラウザもしくは専用アプリで注文できます。また、ユーザーはフードデリバリープラットフォームに掲載されている複数の飲食店の中から食べたい商品を選択・注文することが可能です。デジタルであるため、常に最新の情報を確認できる他、アプリやWebブラウザ上で決済処理も完了させられるので、支払いのために現金を用意する必要もありません。


【カスタマーサポート】
 近年、カスタマーサポートの機能として、AIを搭載した自動音声システムやロボットが自動応答するチャットシステムを導入する企業が増えてきました。これらのシステムを導入すれば、カスタマーサポートの業務負担を軽減できる他、消費者の意見をデータとして蓄積し、商品・サービスの改善に活用できます。


【モバイルオーダー】
 モバイルオーダーとはスマホの専用アプリやWebブラウザから利用できる飲食店の遠隔注文サービスのことで、代表的な事例としてはマクドナルドのモバイルオーダーやスターバックスのMobile Order&Payなどが挙げられます。
 従来は店舗に行かないと注文できませんでしたが、モバイルオーダーであれば店舗に行かなくても注文が行えます。また、モバイルオーダーを活用した顧客のデータを収集できるため、経営分析にも用いることが可能です。


【トイレ満空表示・トイレ清掃管理システム】
 駅や商業施設のトイレで見かけるトイレ満空表示。規模が大きいとどこが空いているのか分からなかったり、空いていることに気付かなかったりすることもしばしばですが、トイレ満空表示が入り口にあることで効率良く利用できます。更にトイレ清掃管理システムでトイレットペーパーの補充や掃除のタイミングが分かるので、効率的に清掃を行うことができます。また、長時間滞在を知らせる機能のお陰で具合の悪い方等を見逃さず、早期の声かけを行うことができ、安全面の確保も期待できます。



【4】編集後記 〜エコ次郎の小ネタ横町〜

 皆さまこんにちは、エコ次郎でございます。急に過ごしやすい気温に落ち着き、秋を感じるようになりました。今年の夏も暑さが尋常では無く、非常に体に堪えました。もう勘弁ですね。この過ごしやすい気候はしばらく続くと思いますので、夏の疲れをしっかり癒してから冬を迎えられたら良いですね。

 さて、今回は私が勝手に妄想した将来の介護DXネタです。新聞折込チラシで時折地域の求人広告が入って来るのですが、大体が介護士か配送ドライバーの求人です。どちらの業界も常に人材不足と聞きますが、特に介護士は低賃金でハードな仕事内容というイメージが付いてしまっていて、なかなか人材確保は厳しいのだと思います。妻の知人も介護施設で夜勤をやっているそうなのですが、2時間置きに巡回、オムツ替えがあり、なかなかゆっくりできる時間は取れないのだそうです。そういう話しを伺うと、私が介護施設でお世話になる頃には1日に何度もオムツ替えをして貰えるような人員状況にはないのでは...と不安を感じます。どうしても、年を取ってからオムツかぶれになる惨めな自分を想像したくありません...。

 そこで妄想したのが、オムツ内部に取り付けるセンサーです。今のオムツはリトマス紙が内蔵されていて、着用したまま溜まっている尿の量が確認できるそうなのですが、オムツを着用したままでも、そのオムツのリトマス紙を確認するためにズボンだけはめくられる訳ですよね?それも恥ずかしい気がします。ですので、オムツ内部にセンサーを取り付けて、一定量溜まったら「そろそろ取替えの頃合いですよ」と教えてくれたら、本当に必要な時だけ介護士さんのお世話になることができるので、良いアイディアではないかと思います。オムツの消費も少しは抑えられるで、CO2削減にもなりますしね。最も、その頃にまだ私に羞恥心を感じる能力が残っているかも定かではありませんし、オムツの取替えはロボットが無感情で行ってくれる時代に突入している可能性だって十分にありますが、それでも将来の自分を思い描くと、やはり1度でも惨めな姿は少ないことを願ってしまいます。

 センサーですが、アンモニアに触れると錆びたり故障の原因になるはずですので、材質や取り付け方にも工夫が必要になりそうですね。最近こんなことばかりを考えてしまう私は何なのでしょう。この得体の知れない不安が自戒となって、自らの健康寿命引き上げ効果を発揮できたら、と願うばかりです。エコ次郎、心のぼやきでした。



[発行] 東雲研修センター  https://www.eco-reform.org/
    東京都江東区東雲2-9-7   東雲配送センター内
    営業日 月〜金:9時〜17時  土:応相談
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